書籍理工学・科学一般

若きエンジニアへの手紙

「実験」とは何か、「研究開発」の現場とは
若きエンジニアへの手紙
菊池 誠(きくち・まこと)=著
2006年5月30日発行

四六判296ページ


定価2310円(税込)

■内容紹介
人知を超えた自然のいたずら。ちょっとした偶然で、うまくいったり失敗したり。それでも、実験とか研究開発というものは楽しい営みなのである。もし楽しくなかったら……それは何かが間違っているからだ。
著者は日本における半導体研究の先駆者の一人。研究開発の実際やその人間ドラマが数々のエピソードを通して語られる。

■著者紹介
菊池 誠(きくち・まこと)
1925年、東京生まれ。1948年、東京大学理学部物理学科卒業。通産省電気試験所(現・独立行政法人産業技術総合研究所)に26年間、その後ソニーに常務・中央研究所所長として15年間在職し、一貫して、半導体とエレクトロニクスの基礎研究に携わる。89年より東海大学工学部教授、2000年より同・名誉客員教授。理学博士、米国ナショナル・アカデミー・オブ・エンジニアリング会員。『トランジスタ』(六月社、1959年・毎日出版文化賞)、『情報人間の時代』(実業之日本社、1970年・日本エッセイストクラブ賞)、『幸運な失敗』(日本放送出版協会、1972年・サンケイ児童出版文化賞)、『エレクトロニクスからの発想』(講談社)、『日本の半導体四〇年』(中公新書)、『友よ、科学の根を語ろう』(工学図書)などの著書がある。1994年、神奈川文化賞受賞。

■目  次

前口上――復刊に際して
はじめに
1 研究はメンタルゲーム
2 “愚かさ”の意味
3 トランジスタ誕生の秘密――そのドラマの展開
人生の転機――ケリーの一言
矛盾を見つめる
増幅デバイス実験の失敗
失敗を考える会議
バーディーンの仮説
ブラッテンの実験
増幅現象の発見
マジック・マンス
4 触発の条件づくり
5 メイルボーイの飛躍
6 逆境の中に本物が芽を出す
7 自然はときどき研究者に親切
8 失敗作をゴミ箱に捨てるな
9 二つの仕事で頭の活性化
10 半導体レーザー、初期のころ
GE社研究所の周辺
友達の意見に耳を!
思わざる発見――MIT研究所のレーザー
11 理論の思い込みから新しい現象の発見
12 今日の仕事を明日にのばすな
13 ひねり出されたアイデア
14 ロバート・ホールの「実験」
15 若きエンジニアへの手紙 P.S.

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