■内容紹介
コンピュータのよりよい理解をめざす必修科目としては、第1章で学ぶ暗号に関連した整数論や、2進法、16進法など、いわゆる「離散的」な数に焦点を当てます。その延長の上にあるのが第3章で、グラフ理論に取り組みます。遠景としてではありますが、4色問題も視野に入れます。一方、第2章で考える対数では、もっと「連続」な数字を扱いますが、微分に関するところまでは立ち入らず、それでいて高校での数学とはひと味違う面を強調し、しかも現代の社会の話題とも関連して、広い視野を持ってもらうことをめざしました。これが、世に言う文系、理系の間のギャップを少しでも埋めることを願っています。(「はじめに」より抜粋)
■著者紹介
藤井保憲(ふじい・やすのり)
1931年、神戸市に生まれる。1959年、名古屋大学大学院理学研究科博士課程修了、理学博士。
日本大学理工学部(1959-1963)、東京大学教養学部(1963-1992)、日本福祉大学(1992-2002)、東京大学名誉教授。現在は早稲田大学理工学総合研究センター客員研究員。
主な著書:「時空と重力」(1979、産業図書)、「超重力理論入門」(1987、マグロウヒルブック / 2005、産業図書)、「重力とスカラー場」(1997、講談社)、「相対論」(改訂版:1999、放送大学教育振興会)、「The Scalar-Tensor Theory of Gravitation」(Y. Fujii and K. Maeda, Cambridge University Press, 2003)